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<ノベル>
「ねーねーセバン。いいこと教えてあげよっか」
「どうせろくなことじゃねえだろ」
「そうかなー? ツンデレーのことなんだけど」
「……あー」
「ドラマ見て溜息ついてた」
「あ?」
「ツンデレーがねー、ドラマのカップルが名前で呼び合ってるの見て溜息ついてた」
ベルとセバスチャン・スワンボートがそんな会話を交わしたのは早春のことで、朝霞須美から花見の誘いがあったのはその少し後のことであった。
ある日、須美が「そろそろ桜の季節ね」と言ったのが始まりだった。それは意味も意図もない、天候の話をするのと同じくらい何気なく落とされた言葉だった。
「桜。花見ー」
「花見か。いいな」
ベルとセバスチャンがそう応じたものだから、須美はごく自然に「じゃあ桜が咲いたらみんなでお花見に行きましょう」と提案した。ベルとセバスチャンは当たり前のように賛同し、須美は桜の見頃を待って改めて二人に声をかけた。だから須美が誘ったというよりは三人で話すうちにそうなったといったほうが良いだろう。須美からセバスチャンへ真紅の薔薇が贈られて以来、三人の間にはそんな日常が戻って来ていたのだった。
桜の時期にはいつにも増して天候が気になるものだ。花の命は短く、脆い。しかし気紛れなお天気の神様も桜の美しさにほだされたのだろうか、ここ一週間ほどはずっと晴天をもたらしてくれていた。
三人が繰り出したのは近所の公園だった。といっても児童公園の類ではなく、そこそこ大きな緑地公園である。日曜ということもあって人出が多い。芝生の上にシートを敷いて弁当を広げている家族連れの姿もあるし、花見客を当て込んだ屋台も軒を連ねていた。
「桜ー。花見ー。ニホンのデントーギョージ」
たたた、と先頭を駆けて行くのはベルだ。彼は相変わらず無表情で声にも抑揚がなかったが、ふさふさとした尻尾は軽やかに揺れていた。
「伝統行事っていうわけじゃ……だけど、似たようなものなのかしら」
「桜が咲くとニホンジンはみんなして飲んで食って大騒ぎするって聞いたぞ。毎年毎年やってんなら伝統行事じゃねえのか」
「それはそうね」
「だろ」
生真面目に考察する須美の傍らでセバスチャンはぼりぼりと頭を掻きながら欠伸を漏らす。
須美はちらとセバスチャンを流し見たが、すぐに前方に視線を戻した。
「……セバンさん」
「ん?」
「つまらない? 欠伸なんかして」
咎めるような口調ではなかった。だが、理知的に整った横顔はほんの少し曇っている。彼女がなぜそんな顔をするのか分からず、セバスチャンは長い前髪の下の目をしぱしぱとさせた。
「いや? 別に。ゆうべ本読んでて夜更かししちまっただけで」
セバスチャン・スワンボート。女心や男女の機微とは無縁に生きてきた三十歳。
だが、良くも悪くも彼のそんな所を知る須美は「そう」と浅く苦笑しただけであった。
「たこ焼きー。お好み焼きー。焼きそばー」
二人の前方ではベルがふらふらと屋台の前を行ったり来たりしている。須美は「しょうがないわね」と呟いて桜舞う小道を駆け出した。
降り注ぐ陽光と花弁が須美の後を追う。取り残されたセバスチャンは艶やかな黒髪が揺れる背中をぼんやりと見送っていた。
「ベル。貴方、そんなに食べられないでしょ」
「あ、ツンデレー。遅いよ」
「……ツンデレーはやめなさいね。セバンさんも、早く」
須美に呼ばれてセバスチャンはようやく我に返った。
「セバン、どーしたの?」
「……別に」
「どしたのー?」
「あー。何でもねえって」
ぼさぼさの頭をくしゃくしゃと掻き回しながらベルをかわすセバスチャンを須美が不思議そうに見つめている。
要は――セバスチャンは須美の背中に見惚れていたのだ。光と花の中、風に輝く黒髪が絵画のように美しかったから。
たこ焼きにお好み焼きに焼きそば。フランクフルト、焼きトウモロコシ、クレープ、チョコバナナ……。須美とセバスチャンはあっちこっちの屋台へふらふらと歩いて行ってしまうベルをいちいち追いかけねばならなかった。食への関心が高いとは言えないベルだが、目にする機会の少ない“屋台の食べ物”に興味を惹かれているようだった。
「何種類か買ってみんなで分けましょうか」
という須美の提案にセバスチャンは肯き、ベルは尻尾をゆらゆらとさせた。
夏祭の夜店もそうだが、こういった屋台の食べ物は総じて割高だ。その上味にもほとんど工夫は見られない。しかし立ち並ぶ屋台を見るとついつい覗いてみたくなるのが日本人の性なのだろう。何種類か見繕って買い込み、三人は桜の下の芝生にレジャーシートを敷いて腰を落ち着けた。
「味しない」
「嘘? ケチャップもちゃんとかかってるのに」
「んー。言われてみれば少し苦いかなー?」
味覚音痴のベルは相変わらず無表情のままフランクフルトをくわえているが、声音は若干明るい。その傍らでセバスチャンがぼそりと呟いた。
「味は舌のみで楽しむものにあらず、か」
「あら……意味深ね」
「だって、そう書いてある」
花見に来たというのにセバスチャンは文庫本を取り出して読みふけっていたのだった。
「……セバンさん」
「あん?」
「本はいつでも読めるでしょ。せっかく来たんだから桜を見ないと」
「そーそー。本より空気読んでー」
「ベ、ベルにだけは言われたかねぇな」
「二人とも似たようなものよ」
須美の的確な指摘にセバスチャンは唇をひん曲げ、ベルは表情を変えぬまま「あはは」と笑い声を上げた。
頭上には桜色の絨毯。小ぶりだが、美しい木だ。淡い色の花はあるかなしかの風にすら揺れ、囁きを交わす。気紛れな花びらが枝から離れてベルの耳へと舞い降りた。ベルは耳をぴくぴくとさせて花びらを飛ばした。その無造作なしぐさが耳に止まった虫を追い払う犬か猫のようだったから、須美とセバスチャンは思わず笑った。
「朝霞も。ほら」
「――あ」
セバスチャンの手が唐突に伸びてきたものだから須美はどきりとした。しかし何のことはない、髪の上に落ちてきた花びらを取りのけてくれただけなのだった。
だが、花びらを手にしたセバスチャンは首をかしげている。
「あー……と。このままのほうが良かったか」
「え?」
「いや。髪飾りみたいだと思ったから」
大きな手が再び髪の上に下りて来て、どこかぎごちない手つきで花びらを飾り付けた。凛とした艶を持つ黒髪と控え目な桜の色の対比が美しい。須美の頬もまたほんのり桜色に染まっていたが、セバスチャンは果たしてそれに気付いただろうか。
「どしたのー?」
代わりにベルが気付いたようだ。彼は妙に鋭いところがあるし、気が付いたことや気になったことはお構いなしに口にしてしまう性格でもある。
「な……何でもないわ」
「ほんとにー?」
「何でもないったら! そ、それよりほら、桜。綺麗ね」
須美は無理やり話題を転換して頭上の花を指した。ベルは「んー」と鼻を鳴らして桜を仰ぎ、その後で須美の髪の上の花びらを見てきょとんと首をかしげた。
「だけど、散っちゃえばゴミなんでしょー?」
「あ?」
と語尾を持ち上げたのは須美ではなくセバスチャンだった。
「だって、ほら。掃除してる」
ベルが指し示したのは箒を手にした数人の中年男女だった。皆で揃いのジャンパーを着ているところからして町内会か何かの清掃ボランティアなのだろう。和やかに談笑しながらベンチの脇や噴水の周りを掃き清めている。静かに降り積もった桜の花びらは落ち葉のように無造作に掃き集められ、ゴミ袋に入れられていた。
「燃えるゴミの日に出されて、燃やされて灰になって、なくなっちゃうんだねー」
清掃ボランティアの脇を何事もなかったかのように家族連れが通り過ぎて行く。母親らしき女性が幼子の手を引きながら「綺麗だねえ」と頭上の桜を指し示している。散って地べたに落ちた花びらなど気にも留めずに微笑んでいる。
「……散ればゴミ、か」
「そうね」
独りごちるように呟いたセバスチャンの前で須美は静かに視線を持ち上げた。
「花だけじゃないわ。どんなものでも同じ」
緩やかな風が須美の髪の毛をなびかせ、セバスチャンが贈った花びらをさらって行く。
「だけど、花を見て楽しんだ記憶は残るから。――そうでしょ?」
黒曜石のように硬質な双眸の前でセバスチャンとベルは顔を見合わせた。
「……そうだな」
「だねー」
「ええ。そうよ」
須美の膝の上で、ベルの髪の毛の上で、セバスチャンの猫背の上で、木漏れ日の欠片がちらちらと揺れ動いている。
春もうらら、頭上には桜。柔らかな日差しと優しい香りに満腹感も手伝って心地良い眠気が訪れる。折しも時刻は昼下がり。ベルはシートの上でごろごろとし、セバスチャンは胡坐をかいて欠伸を噛み殺していた。
須美は行儀よく座ったままだ。彼女の背筋はこんな時でも綺麗に伸びている。涼しげな双眸の先を気まぐれに踊る桜のかけらが掠めていく。風に翻弄される花びらを何とはなしに目で追う須美が小さく息をついたように感じられて、セバスチャンはぴくっと肩を震わせた。
――ツンデレーがねー、ドラマのカップルが名前で呼び合ってるの見て溜息ついてた。
いつかベルがそんなふうに言っていたことを今になって思い出す。
須美と一緒に暮らしているベルが言うのならきっと事実なのだろう。セバスチャンとて気にしていないわけではなかった。
しかし、である。
セバスチャン・スワンボート。恋愛とは無縁に生きてきた三十歳。
(名前で、なあ。……“須美”……ってか)
内心で呟いただけでも動揺してしまう。照れのようでもあり、気後れのようでもあった。居心地悪く尻をもぞもぞさせていると怪訝そうな表情の須美と目が合い、慌てて姿勢を正した。
「セバン、何してんのー?」
「何でもねえ」
「嘘だよー。あ、トイレ行きたいのー?」
「う・る・せ・え!」
ごろごろしたまま視線を向けてくるベルをしっしっと手で追い払い、セバスチャンは気を取り直すように緑茶のペットボトルに手を伸ばした。
「……朝霞」
「何?」
「なんだ……その」
ペットボトル片手にもごもごと口ごもるセバスチャンの前を若いカップルが通り過ぎて行く。須美は黙っていた。
着飾ったカップルが笑い合う声だけがやけに高らかに響いている。
「あ、そーいえばさー」
無表情にカップルの姿を眺めていたベルが不意にぐるんと二人を振り返った。
「セバンはツンデレーのこと名前で呼ばないわけ?」
須美はぱちぱちと目を瞬かせ、ペットボトルを傾けていたセバスチャンは盛大にお茶を噴き出した。
「だ、大丈夫?」
「あ、ああ。済まん」
「ねーねー、だってさー」
慌ててハンカチを出す須美と挙動不審になるセバスチャンにベルは容赦なく追い討ちをかける。もちろんベル自身にはそんな意図などないのだろうが。
「今通り過ぎてったカップル、名前で呼び合ってたよー。ツンデレーの友達の刑事のヒトも名前で呼ばれたんでしょー?」
「ど、どうして貴方がそんなこと知ってるのよ」
「ジャーナルに書いてあった。名前で呼び合うのは特別なんだってー。ツンデレーは名前で呼んでほしくないのー?」
須美は言葉に詰まった。
銀幕署に勤める女刑事は友人であり、時折恋愛相談にも乗ってもらう間柄だ。精神科医との一件も知っている。
羨ましくないと言えば嘘になる。名前の呼び方に距離感が現れるものだという彼女の言葉に共感しないと言えば嘘になる。
――桜だけが舞っている。ちらちらきらきら、柔らかな陽を受けた花びらだけが三人の間を行き来している。
「ねーねー、呼ばないのー? 呼んでほしくないのー? ねーねーねー」
きょときょとと二人を見比べるベルに悪気はない。彼は元々こういう性格だ。しかし畳み掛けるように問われる二人のほうはたまったものではない。特にセバスチャンなどは「いや、それは」としどろもどろになりながらぎくしゃくとした手つきでペットボトルに蓋をするだけだった。
「セバン、変な動きー。ブリキの人形みたい。壊れた人形ー。壊れたセバンー」
「うるせえ!」
「ツンデレーはどうなのー?」
「……よ、呼びたければ呼べばいいでしょう」
またしても頬を桜色に染めた須美はぷいとそっぽを向いた。どうも素直に「呼んでほしい」とは言えないらしい。
「それから、ベル。ツンデレーはやめなさいね」
その後でベルを睨んでみせることも忘れない。しかし赤くなった顔で釘を刺されても全く効果はなかったようで、ベルはまたしてもきょとんと首をかしげた。
「ねーセバン。呼べばいいって言ってるよー?」
「……あー」
「呼ばないのー?」
「うー……」
セバスチャンの表情は一見しただけでは分かりにくい。前髪で目が隠されているせいもあるだろう。しかしおどおどと目が泳いでいるのは須美にもベルにも見てとれた。
須美は黙っているが、悟られない程度にごくごく小さく唇を噛んでいた。躊躇うのは分かる。セバスチャンのこういう性格も知っている。しかし……ほんの少し、もどかしく思うことはある。
「その……なんだ。朝霞」
「は、はい」
セバスチャンがいきなり正座して向き直ったものだから、須美は反射的に背筋を伸ばして返事をしてしまった。やはり名前では呼んでくれないのかという思いがちらと脳裏を掠めたのはその後だ。
「えっと……その、あれだ、まぁ」
軍手をはめた手が所在なげに首筋を掻いている。ぼさぼさの頭が幾度も左右に傾けられ――やがて。
「……み」
その言葉がぼそりとセバスチャンの唇からこぼれ落ちた。
須美が「え」と顔を上げる。セバスチャンは唇をねじ曲げた後で大きく息を吸い、一世一代の覚悟を固めたかのような表情ではっきりとその名を口にしたのだった。
「――須美!」
その瞬間に須美が浮かべた表情を何と説明すれば良いだろう。須美の全身を駆け巡った感情をどう名付ければ良いだろう。
ともかく、常に冷静で理知的な彼女は一瞬呆気に取られてしまった。それほどの衝撃だったのだ。
名前を呼ばれた。ならば返事をせねば。そんなことを考えるのが精いっぱいだった。
「……は、はい、セバンさん」
それは彼女にしては珍しい、やや間の抜けた返答だった。
「………………」
「………………」
沈黙。素知らぬ顔をした花びらがはらはらと二人の上から降り注ぐ。
ベルは首をかしげてセバスチャンの頬をつねった。
「いてっ! 何すんだ」
「二人とも赤くなってるー」
「あ、赤くなんかなってないわよ」
「だって赤いよー」
「赤くないったら!」
ベルにつんつんと頬をつつかれ、須美は慌てて顔を背けた。
「ツンデレだー。ツンデレー」
「ツンデレーはやめなさいって言ってるでしょ!」
「ツンデレーが怒った。助けてー」
声だけで悲鳴を上げ、ベルはぴょんと立ち上がってふらふらと駆け出した。須美が「待ちなさい」と慌てて後を追う。残されたセバスチャンはわたわたとシートを回収して駆け出した。
「待て、ベル、朝霞……じゃなかった、すっ、須美!」
のらりくらりと逃げるベルを追いかけていた須美がその一言に硬直した。おかげでセバスチャンは彼女に追いつくことができた。
息を切らして駆け寄るセバスチャンの前で須美はふいと顔を背けてしまう。
「行きましょう。ベルのことだから、早く捕まえないと迷子になるかも知れないわ」
「あ、ああ」
しかし次の瞬間、セバスチャンは須美に手を引かれて走り出していたのだった。
ちらちらと舞う桜と光の中、風に流れる黒髪が今度はセバスチャンのすぐ傍にある。くすぐったいような気持ちが込み上げるのは軽やかに揺れる髪の毛が鼻先をくすぐるせいなのだと思っておく。
ベルはほどなくして見つかった。三脚にカメラをセットして煙草をふかす男の前で尻尾を揺らしながらしゃがみ込んでいる。
「ベル。何してるの?」
「写真ー」
「え?」
「このおじさん、写真屋さんなんだってー」
辻写真屋の男はおじさんと呼ばれたことに苦笑しながら値段とサービス内容を説明してくれた。
「一枚撮ってもらうか」
照れ隠しのようにセバスチャンが言い、須美とベルも肯いた。
――たとえ夢が醒めても覚えていられるように。そう思ったのは須美だけではなかった筈だ。
「はい、じゃあ並んで。ああ、手は繋いだままのほうがいいんじゃないかな」
ファインダーを覗き込んだ写真屋が悪戯っぽく笑う。須美はまた頬を赤らめ、セバスチャンはぎごちなく頭を掻いた。
「赤いー赤いー桜色ー」
「ベル、黙れ!」
「だって赤いよー?」
「い、いいから早く入りなさい」
セバスチャンと須美は手を繋いだまましゃがみ込み、ベルが後ろから二人の首を抱くようにしてカメラの前に立った。
「いいかい? じゃあ――はい、チーズ!」
昔ながらの掛け声。ぱしゃっとシャッターが閃く音。
ちらり、ちらり。
三つ並んだ顔の上、桜の花が淡雪のように降り注いでいた。
◇ ◇ ◇
魔法の終わりが宣告されたのは梅雨を目前に控えた頃だった。
細く開けた自室の窓から湿った風が流れ込んでくる。晴天と雨天の中間、曖昧な色の空をちらと見上げて須美は登校の支度を整えていた。
机の上の写真立てには桜の花に囲まれた三人の顔がある。軍手をはめた手に握られた須美の手はやけに白く、小さく写っていた。そのせいなのだろうか、セバスチャンがどこかぎごちなく笑っているのは。二人の首を抱いて頭に顎を乗せるように映っているベルは見ようによってはごくごくわずかに笑んでいるようにも思えた。須美の顔は薄い桜色をしていたが、きっと光の加減でそう見えただけだ。
シャッターがぱしゃりと音を立てた瞬間、あの時間はフォトグラフという名の忘れ得ぬ宝物として切り取られた。だから今日も放課後に冴木古書店に立ち寄ろうと思う。特に約束をせずともベルも顔を見せるだろう。二人を迎えたセバスチャンは相変わらず頭を掻きながらコーヒーくらいは出してくれるだろう。
「行って来ます。また後でね」
いつものように写真に声をかけ、須美は颯爽と部屋を後にした。
花の季節はとうに過ぎた。写真の中の桜は散らない。
(了)
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クリエイターコメント | 大変長らくお待たせいたしました…。 お花見の季節からはだいぶ外れてしまいましたが、滑り込みでノベルをお届けいたします。
綺麗な花も散ればゴミ。素っ気ない言い方ですが、ある意味真実ではないかと思います。 しかしゴミになるかどうかは人の次第だろうとも感じます(使い古された言い方ですが)。
ゲリラ窓を捕まえてくださり、ありがとうございました。 ツンデレー万歳! |
公開日時 | 2009-06-05(金) 19:10 |
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